フロントマターとは、Markdown冒頭を---で挟んで書くメタ情報。SKILL.mdではnameとdescriptionという2つの必須情報と、いくつかの任意情報をここに書き、本文の手順と切り分ける。

記述例

---
name: article-draft
description: 構成案の壁打ちから初稿生成までを支援する
---

## 手順
1. 想定読者と検索意図を確認する

解説

Claude Codeの実務では、AIはまずフロントマターだけを見て、そのSkillを今の作業に使うべきかどうかを判断する。本文の手順を読み込むのはその後である。つまりフロントマターは、本文よりも先にAIの目に触れる案内板のような役割を持つ。

初心者が誤解しやすいのは、nameだけ書いてdescriptionを軽く済ませてしまう点である。descriptionが「便利なSkill」のような抽象的な言葉だと、AIはどんな場面で使うべきか判断できず、呼び出されるべき場面で呼び出されないことがある。何をする手順で、どんな依頼に反応すべきかを具体的に書くほど、判断の精度が上がる。

実務でフロントマターに関わる場面は主にSkillを新規作成するときと、既存のSkillの反応が悪いときの見直しである。手順自体を直す前に、まずdescriptionの記述を疑うと解決することが多い。

name・descriptionの制約

公式仕様では、この2つの必須フィールドに次の制約がある。

  • name: 最大64文字。使えるのは小文字・数字・ハイフンのみ。ハイフンで始まる・終わる・連続するは不可。SKILL.mdを置くフォルダ名と一致させる必要がある
  • description: 最大1024文字。空欄不可。何をするか、いつ使うかの両方を書く

任意フィールド

name・description以外にも、必要に応じて使える任意フィールドがある。

  • license: 適用するライセンス名
  • compatibility: 動作環境の要件(対応製品、必要なシステムパッケージ、ネットワークアクセスの要否など)
  • metadata: 独自の追加情報を持たせるキーと値の組
  • allowed-tools(実験的): あらかじめ承認しておくツールをスペース区切りで指定

ほとんどのSkillはname・descriptionの2つだけで十分で、任意フィールドは特別な要件がある場合に限って使う。

関連記事